私も楽天証券で購入している楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)ほか、楽天・バンガード・ファンドシリーズが7月17日に第1回の決算を迎え、9月14日に運用報告書がアップされました。
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)
- 楽天・新興国株式インデックス・ファンド(楽天VWO)
- 楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド(楽天VYM)
さて、バンガード社の海外ETFであるVTやVTIを投資信託として手軽に購入できるということで、楽天・バンガード・ファンドシリーズは昨年9月の設定より非常に注目されてきました。
今回はじめての運用報告書がまとまりましたので、内容を確認し今後の投資方針に反映したいと思います。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)運用報告書
信託報酬年0.1296%(税抜0.12%)
※ただし投資先のVTの費用として年0.10%程度がプラスされます
運用実績
今期(第1期)の騰落率は+5.8%(ベンチマークのFTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)は +7.3%)
ベンチマークとの乖離(-1.6%)を生じた要因はマザーファンドにおける継続的な資金流出入に伴う投資先ETFの売買執行コストの積み重なりや投資先ETFからの分配金に対する課税、当ファンドにおける信託報酬等の要因。分配金は0円。
(注:運用期間 2017年9月29日~2018年7月17日)
諸費用明細(1万口当たり)
信託報酬額 10円
売買委託手数料 17円
取引税等 0円
その他保管費用等 4円
合計 31円
実質コスト 0.304% (注:運用期間 2017年9月29日~2018年7月17日)
初年度の運用期間は292日間でした。単純に365日に換算すると上記の実質コストは0.38%となり、投資先のVTのコスト年0.10%をプラスした年間の実質コストは年0.48%程度となりました。
例えば、投資対象が異なりますが、eMAXIS Slim 先進国株式インデックスの実質コストは年0.2%台ですので、初年度でしかも参考値とは言えこの値は非常に高いと言わざるを得ないものです。
特に問題なのは売買委託手数料ですね。マザーファンドが100億円程度の規模と比較的小さいので売買コストが目立つのはあるでしょう。売買委託手数料が飛び抜けて高い事は後述の他のファンドにも共通する問題なので、何か楽天投信投資顧問の取引先に問題がある可能性も考えられます。
追記(2018年10月6日):その後公式に費用明細についてのプレスリリースが出されました。
純資産額等
純資産額 106億円
楽天・全世界株式インデックス・マザーファンド純資産額 106億円(2018年7月)
楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)運用報告書
信託報酬年0.1296%(税抜0.12%)
※ただし投資先のVTIの費用として年0.04%程度がプラスされます
運用実績
今期(第1期)の騰落率は+11.6%(ベンチマークのCRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)は +12.7%)
ベンチマークとの乖離(-1.1%)を生じた要因はマザーファンドにおける継続的な資金流出入に伴う投資先ETFの売買執行コストの積み重なりや投資先ETFからの分配金に対する課税、当ファンドにおける信託報酬等の要因。分配金は0円。
(注:運用期間 2017年9月29日~2018年7月17日)
諸費用明細(1万口当たり)
信託報酬額 10円
売買委託手数料 8円
取引税等 0円
その他保管費用等 3円
合計 21円
実質コスト 0.203% (注:運用期間 2017年9月29日~2018年7月17日)
初年度の運用期間は292日間より単純に365日に換算した実質コストは0.254%となり、投資先のVTIのコスト年0.04%をプラスした年間の実質コストは年0.294%程度となりました。
純資産額等
純資産額 150億円
楽天・全米株式インデックス・マザーファンド純資産額 150億円(2018年7月)
楽天・新興国株式インデックス・ファンド(楽天VWO)運用報告書
信託報酬年0.1296%(税抜0.12%)
※ただし投資先のVWOの費用として年0.14%程度がプラスされます
運用実績
今期(第1期)の騰落率は-4.4%(ベンチマークのFTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス(円換算ベース)は -3.2%)
ベンチマークとの乖離(-1.2%)を生じた要因はマザーファンドにおける継続的な資金流出入に伴う投資先ETFの売買執行コストの積み重なりや投資先ETFからの分配金に対する課税、当ファンドにおける信託報酬等の要因。分配金は0円。
(注:運用期間 2017年11月17日~2018年7月17日)
諸費用明細(1万口当たり)
信託報酬額 9円
売買委託手数料 15円
取引税等 0円
その他保管費用等 8円
合計 32円
実質コスト 0.320% (注:運用期間 2017年11月17日~2018年7月17日)
初年度の運用期間は243日間より単純に365日に換算した実質コストは0.481%となり、投資先のVWOのコスト年0.14%をプラスした年間の実質コストは年0.621%程度となりました。
純資産額等
純資産額 7億円
楽天・新興国株式インデックス・マザーファンド 7億円(2018年7月)
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド(楽天VYM)運用報告書
信託報酬年0.1296%(税抜0.12%)
※ただし投資先のVYMの費用として年0.08%程度がプラスされます
運用実績
今期(第1期)の騰落率は-1.6%(ベンチマークのFTSEハイディビデンド・イールド・インデックス(円換算ベース)は -0.3%)
ベンチマークとの乖離(-1.3%)を生じた要因はマザーファンドにおける継続的な資金流出入に伴う投資先ETFの売買執行コストの積み重なりや投資先ETFからの分配金に対する課税、当ファンドにおける信託報酬等の要因。分配金は0円。
(注:運用期間 2018年1月10日~2018年7月17日)
諸費用明細(1万口当たり)
信託報酬額 7円
売買委託手数料 8円
取引税等 0円
その他保管費用等 6円
合計 21円
実質コスト 0.224% (注:運用期間 2018年1月10日~2018年7月17日)
初年度の運用期間は189日間より単純に365日に換算した実質コストは0.433%となり、投資先のVYMのコスト年0.08%をプラスした年間の実質コストは年0.513%程度となりました。
純資産額等
純資産額 11億円
楽天・米国高配当株式インデックス・マザーファンド 11億円(2018年7月)
資産規模が大きくなればコストは下がるか・・・?
これらのファンドはマザーファンドが新規設定で資産規模が10〜100億円規模と比較的小さいため、売買コストがかさんでいると考えられます。じゃあこの後安定するかと言えば、外国株式インデックスファンドのマザーファンドは通常は数千億円規模であることを考えると、まだまだ厳しい状況が続くのではないか。
少なくともメインの投資先に持ってくるには、この決算内容では私は不安に感じます。
まぁ初年度は厳しいのは通例そうですし、実質コストは毎年変わっていくものなので・・・慌ててどうこうするものでもないのですが。
私は楽天バンガードファンドについては少なくとも最初の決算までは様子を見ると決めており、楽天VTは楽天証券でのポイントの投資先と割り切って少額を購入してきましたが、引き続き様子を見るのが良いかな。ちょうど楽天証券でのカード積立ポイント還元が始まるタイミングであり、特定口座での積立の一部をSBI証券から楽天証券に変更しますので、楽天VTは当面の間、新規購入対象から外して様子を見ます。
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というか、楽天グループ自体がそもそも信用できないのに、
楽天証券を使うなんて
数十年後、存続の可能性は限りなく低そうですが。
リスクさん
コメントありがとうございます。
楽天グループの信用が低い事はわかります。
ただ、証券口座は分別管理の仕組みがあるので破綻しても全額戻って来るので問題ないと思っています。
お得なところを上手く使うよう取捨選択すれば良いかと。