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リスク許容度は保守的に考えよう

最近投資を始めた方を中心に、今回の下落で不安になった方から相談のメールを頂いています。ありがとうございます。

ただ、一旦売るべきかどうかといった内容や、個人の案件に私は答えを持っていませんので、お答えできません。私が行っている長期分散投資をするという前提で、一般論として記事書きたいと思います。

まず、株価の下落を経験して不安に感じた方は、自分がどういう考えで投資を始めたのか思い出してみましょう(書き留めておくと良いです)。

そしてリスク資産の比率を今一度見直してみる事をおすすめします(リスク資産の前に、家計の状況をちゃんと把握し資金管理出来ている前提です)。

長期投資の基本は買った株の事は忘れて放置しろと言われますが、もし明らかにリスク許容度を超えた投資をしてしていると思うなら、一旦売って立て直す選択もありでしょう。

ここから更に3割下げても大丈夫か?

株価暴落時は、自分なりの投資のやり方について、一度立ち止まって考える良い機会だと思います。

リスク許容度を正しく見積もっているか?

リスク許容度とはどれだけの損失に耐えられるか?

リスク許容度の正しい見積もりは、実際に暴落を経験しないとなかなかできません

投資は余裕資金でやっています。
最悪、全て無くなっても構いません。

と、私も思っていました。

うちは子供の居ない共働き世帯なので、このお金が全て無くなっても生活に困りはしないのですが、リーマンショックでリスク資産がマイナス50%近くまで下がり、同時にリストラで職を失ったときには顔が青ざめました。

思った以上に精神的なリスク許容度は低かったです。

また、私以上に”家族は”この含み損に気が気でなかったと思います(こんな事で夫婦喧嘩はしたくないでしょう)。

リスク許容度は平時に考えているよりも、保守的に考えておく位で丁度よい。

株式投資のリスク、リターンの考え方

例えば、私達の年金を運用するGPIFでは、外国株式クラスの年率期待リターンを5%、リスク(ばらつき、標準偏差)を22.48%と見積もっています。

つまり、多くの銘柄に分散投資した外国株式(先進国株式)は、1年後には95%の確率(2✕標準偏差)で-40%~+50%の間になると考える事ができます(正規分布を仮定する場合)。

リーマンショックの場合には、この2✕標準偏差の水準も超えて下落しました。

1000万円が600万円になるのは耐えられないと感じるのであれば、現金比率を増やすなどリスクを下げるしかありません。

また、リスクが大きくなればなるほど、長期投資の結果は期待値から大きく上下にブレます

欲張らずにリスクは程々にコントロールする事が長期投資の要点だと思います。

リスクコントロールの鍵は現金比率

一番簡単なリスクのコントロール方法は、リスク資産と無リスク資産の比率を調整する事です。

よく言われるのが、「100ー年齢」の割合を株式で持ち、残りを債券又は現金とするやり方。

我が家では、現在は金融資産総額に占めるリスク資産の比率が50%前後、残りを無リスク資産となるよう調整しています。

株価が好調な時は機会損失でもったいないと言われますが、リーマンショックを経験して以降、これ以上リスクを取ろうとは思いません。

今回のコロナショックはまだ底が見えない状況ですが、既に私のリスク資産は年収(額面)を超えるマイナスとなっています。それでも半分現金で取ってあるので、資産全体のマイナスとしては緩和されているし、気持ちにも余裕があります。

コメントを頂いた方の参考になったかわかりませんが、どのファンドを買えば良いかという各論の前に、資産全体でいくらリスク資産に回して良いのかという話を真剣に考えるべきですし、今は一度立ち止まって考える良い機会ではないでしょうか。

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じゅん@

アラフィフ会社員、既婚子なし、共働き。2006年から貯蓄と並行して低コストインデックス投信のつみたて投資を行っており、インデックス投資歴19年目。投資ブログを書き始めたのも同時期です。
国際分散投資派のほったらかし投資スタイルで資産形成を実践します。

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