先日の投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2017で4年連続1位は逃したものの、第2位と健闘した<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドの第4期運用報告書がアップされました。
私も保有しているファンドですので、内容をしっかりとチェックしておきます。
参照<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド運用報告書(PDF)
なお、対象期間は2016年11月22日~2017年11月20日となっており、2017年11月21日に行われた信託報酬コスト低減(0.200%→0.189%税抜)実施前の内容となっています。
実質的なコストについて
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドは、MSCI コクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)に連動する、信託報酬率0.189%(税抜)(注:2017年11月21日以降)の低コストインデックスファンドです。
投資信託では予め明示されている信託報酬コストの他に、「売買委託手数料」「保管費用」といった名目でその他のコストがかかっており、この事前に見えない隠れコストの確認が重要となります。
特に最近は各社で信託報酬率の引き下げ競争がかなり激しく行われていますが、見かけだけ低コストでは意味がないですからね。
運用報告書2ページ目の「1万口(元本 10,000 円)当たりの費用の明細 」より実際にかかったコストをチェックします。
実質コストは前期は0.379%(税込)でしたので今期の0.315%は低減しているものの、信託報酬以外のコストが0.1%以上乗っているのは他社のライバルファンド(例えばたわらノーロード)と比べて明らかに悪い値です。
これは前期の決算報告でも指摘していますが、ニッセイ外国株式インデックスファンドの課題点です(わずかな差ではありますが毎年続くとね)。
昨年の運用報告ではその他費用の内訳が良くわからなかったのですが、今年は記載方法が変更されており、保管費用(海外における保管銀行等に支払う有価証券等の保管および資金の送金・資産の移転等に要する費用)が嵩んでいると明確になりました。
利害関係人との取引は無い(7ページ)との事なので、保管費用に絡んでグループ会社に利益を流している訳では無いのでしょうが、何か問題があるのでしょう。他社の同様なインデックスファンドとはマザーファンドも含めた規模の違いもあるかも・・・
ベンチマークとの乖離について
さて、インデックスファンドの品質パラメータとして、ベンチマークとの乖離がいかに少ないかが重要となります(4ページ)。
ニッセイ外国株式インデックスファンド 騰落率+23.3%(ベンチマーク+23.3%) |
ベンチマークはMSCI コクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)です。
年間の騰落率ではしっかりと配当込み指数に合っています。
コストの分下方乖離するのが通常なので、これもどうかという話もありますが、まぁ、為替換算のタイミングもあるので誤差範囲でしょうか。
なんとか上手くやっていると思いますが、改善可能な点は改善し、引き続き堅実に運用を行ってもらいたいです。
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