野村AMのインデックスファンドである、Funds-iシリーズの最新(第7期)の運用報告書が送られてきました。
参照野村インデックスファンド(Funds-i)シリーズ
参照野村インデックスファンド・新興国株式 第7期運用報告書
Funds-iシリーズは、最近のインデックスファンドの低コスト化の流れからは若干取り残されていますが、TOPIX、日経平均、日経400、外国株式(ヘッジあり、なし)、新興国株、5資産バランス、7資産バランスの8銘柄がつみたてNISA対象商品になっています。
私は新生銀行のゴールドランク対策の為に、新生銀行で野村インデックスファンド・新興国株式(Funds-i新興国株式)をつみたてていますので、運用報告書の内容をチェックしておきます。
実質的なコストについて
野村インデックスファンド・新興国株式は、MSCI エマージング・マーケット・インデックス(配当込み・円換算ベース)に連動を目指す信託報酬率年0.648%(税抜年0.60%)のインデックスファンドです。
交付運用報告書2ページ目の「1万口当たりの費用の明細」により無駄な費用がかかっていないか、実際にかかったコストをチェックします。
- 信託報酬率 年0.648%
- 信託報酬 84円
- その他コスト 25円
- 実質コスト(税込み)0.839%
その他コストとして主に「保管費用」と「売買委託手数料」が信託報酬率とは別に(事前にわからない費用として)かかってきます。
新興国株式ファンドの実質コストは少し前までは1%を下回れば上出来という印象でしたが、最近のたわらノーロード新興国株式(2016年10月決算)の実質コストが年率0.804%、eMAXIS新興国株式(2017年3月決算)が年率0.831%となっています。Funds-i新興国株式についてもまずまずの結果です。
ベンチマークとの乖離について
5ページ目に「当ファンドのベンチマークとの差異」の記載があります。
Funds-i新興国株式 騰落率 +26.8%(ベンチマーク +28.4%)
ベンチマークのMSCI エマージング・マーケット・インデックス(配当込み・円換算ベース)に対して1.6%下回る結果となっています。
ベンチマークからの乖離要因は、前述のコスト、配当金に対する課税、為替評価の差異、追加設定・解約に伴う資金変動の影響とされており、納得ができるレベルに思います。
当ファンドはベンチマークに配当込み指数を採用している為、運用成績の明細がクリアですね。
野村インデックスファンド(Funds-iシリーズ) について所感
野村インデックスファンド(Funds-iシリーズ) は上記の通り、真面目に運用されていて良いファンドだと思いますが、金融機関にとってはあまり儲からないからか、純資産額があまりに少なく売る気がない印象が拭えません。
例えば、昨年(2016年3月)設定のたわらノーロード新興国株の純資産額は今日現在35.60億円、2009年設定のeMAXIS新興国株式インデックスは354億円、。野村インデックスファンド・新興国株式は2010年の設定ですが43.7億円にすぎません(新興国株はまだ良い方・・)。
地方銀行・証券会社を中心に取扱いは増やしているので、安定して資金は入っているのですけどね。
一応、野村インデックスファンド・新興国株式の目録書の繰上げ償還の項には「受益権口数が30億口を下回った場合等は、償還となる場合があります。」 と謳っていますので、まだ突然繰上げ償還があってもおかしくない規模だという事は頭に入れておく必要があります。
実際に野村グループは、野村ファンドネット証券やジョインベスト証券など、儲からないものはバッサリと切ってきた歴史があるので、(良いものは利用しますが)私は長期保有するメインの投資先にするにはどうか。
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