これまで、S&P500指数に連動した米国株インデックスファンド(ETFを除く)はi-mizuho米国株式インデックス(信託報酬年率0.6156%(税込))しか選択肢がありませんでした。
今回、米国株投資人気の高まりに合わせてか、つみたてNISAを狙ってか、大和証券投資信託委託より信託報酬年率0.243%(税込)でiFree S&P500 インデックスが登場する事がEDINETに掲示されました。
第一報は、毎度情報の早いバリュートラストさん。
参照iFree S&P500 インデックス有価証券届出書(2017.8.15)
S&P500指数とは
S&P500指数は、スタンダード・プアーズ社が開発した株式インデックスで、ニューヨーク証券取引所(NYSE)及びNASDAQに上場している銘柄から代表的な500銘柄の株価を浮動株調整後の時価総額比率で加重平均したものです。
米国株指数としてはNYダウ平均株価指数の方がメジャーですが、NYダウが30社の株価平均型株価指数なのに対して、S&P500指数の方が分散も効いていて、時価総額平均の為、扱いやすい印象。
iFree S&P500 インデックスの詳細
有価証券届出書より読み取れる内容を下記にまとめます。
- 信託報酬:年率0.243%(税込)
- 設定日:2017年8月31日
- 対象指数:S&P500指数(円ベース)
- 為替ヘッジ:なし
- 決算:年1回(9月7日)
- 投資形態:ファミリーファンド方式
- マザーファンド:S&P500インデックス・マザーファンド
- 主要投資対象:1)米国金融商品取引所上場株式及び店頭登録株式 2)米国企業DR(預託証券) 3)ETF
- 当初自己設定:5億円
ネット上で調べた限りマザーファンドは今回新設の模様。実質コストがどの程度になるかは不明です(一般に新設のファンドは初回決算まで様子を見るのが無難です)。
当初自己設定として5億円の資金が入りますが、現物運用がどこまで出来るのか?当面は先物も併用されるかも。また先発のi-mizuho米国株式インデックスが現状はETF(iShares Core S&P 500 ETF)を買っているだけな様に、iFree S&P500 インデックスについても中身はETFで運用される可能性があります。
ETFで運用される場合、当然ETFのコストが上乗せされる訳なので、私達は直接ETFを買った方が良いという話もありますが、一定金額の積立てや分配金再投資にはインデックスファンドにもメリットがあります。
2017/08/31追記:マネックス証券での取扱いが公式HPに掲載されました。
2017/09/06追記:SBI証券で取扱いが開始されました。
2017/09/08追記:楽天証券で取扱いが開始されました。
S&P500指数に連動するその他のファンド・ETF
S&P500指数に連動するファンド・ETFとしては現状では下記のものが一般に購入可能です。
- (投資信託)i-mizuho米国株式インデックス 信託報酬年率0.6156%
- (国内ETF)SPDR S&P500 ETF(1557) 経費率 0.0945%
- (国内ETF)上場インデックスファンド米国株式(1547)信託報酬年率0.1728%程度
- (海外ETF)SPDR S&P500 ETF(SPY) 経費率 0.0945%
- (海外ETF)iShares S&P500 ETF(IVV)経費率 0.04%
- (海外ETF)Vanguard S&P 500 ETF(VOO)経費率 0.04%
やはり海外ETFはランニングコストが安い!
ただし当然ドル建てですし、分配金再投資など管理の面での煩わしさがあり、私は海外ETFからは完全に撤収しています。
また、iFree S&P500 インデックスの信託報酬レベルであれば、国内ETFと比べて十分いい勝負になるのではないでしょうか。
S&P500指数かMSCIコクサイ指数か
外国株式のインデックスファンドと言うと、日本を除く先進国の株価指数であるMSCIコクサイ指数に連動するものが一般的です。
MSCIコクサイ指数のうち米国の比率は、現在約65%。
S&P500指数の動向が、MSCIコクサイ指数の動きに大きく影響するのは間違いありません。
米国株に期待する投資家(特に積立て投資家)には、今回のiFree S&P500 インデックスか非常に使い良いツールに成ると思います(ETFよりも)。
一方で私自身は、以前に米国企業の子会社に勤めていた経験からか、革新的なイノベーションはどこで起こるかわからない、また米国が今後も世界の中心とは限らないと考えており、これまでと同様にMSCIコクサイ指数を対象としたインデックスファンドに投資する予定です。
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