一般のサラリーマンにとって資産形成は一朝一夕に成るものではありません。
毎月の給料からコツコツと積立を行いながら、複利の力を借りて増やす という以外に王道は無い訳です。
資産形成を公式で表すと以下の5つの要素になります。
- 収入:収入を増やす(減らさない)
- 支出:支出を減らす
- 資産:貯蓄する
- 運用利回り:投資で増やす
- Σ:時間を味方につける
投資に興味のある人達の間では「運用利回り」をいかに上げるかというところに話題が集まりますが、運用利回りは1要素に過ぎません。
株式投資に絶対に儲かる必勝法は無くとも、この5つの要素をそれぞれ意識することで、資産形成を成功させる事はできると考えています。
収入を増やす(減らさない)
これは一番難しい項目です。
給料を上げる為には高い給料に見合う技術や能力を提供する必要がありますし、運の要素もあるので自分の努力だけではどうにもならない。
副業も同じ。片手間で楽して稼げる美味しい話は無いでしょう。
我が家は、夫婦共働きを前提とする事で収入をかさ上げしています。
私自身の年収は35歳時がピークでした。その後はリーマンショック時のリストラ、転職で大きく減って、未だ回復出来ていません(責任と労働時間は増えているのに・・・)。その分、妻の稼ぎがカバーしており、むしろ最近は私よりも稼いでいる状態です。
年齢的に今後収入が増えなくとも、これ以上簡単には減らさないよう、オプションを持っておかないといけないですね。
支出を減らす
支出のコントロールは一番重要な項目でしょう。
何でもかんでも無理に締め付ければ良いってものではないので、何にお金を使うか、どこで折り合いを付けるか、金銭感覚を「夫婦で」良くすり合わせる事 が重要だと思っています。
例えば、人生の大きな買い物として住宅購入費がありますが、国土交通省の平成28年度住宅市場動向調査についてによると、分譲マンションの平均購入費用は4,423 万円との事。
都会の人は5,000万円台でも普通の感覚なのかな?
住宅購入にどの程度支出しても良いかという金銭感覚は非常に重要な点となります。
わが家は関東近郊のベッドタウンで、山の手線圏内に快速で30分強の立地にありますが、この辺りの相場からすると上記の4,423万円という平均購入費用はどんな豪邸や!という突き抜けた感覚。
「平均」とか「皆が」と簡単に言うけれど、どこを基準に見るかで変わってきます。
生活の満足度を落とさずに、上手く財布の紐を締めるところは締める!!夫婦(家族)で消費に対する意識を合わせる事が大切。
まずは、家計の決算報告などにより、目に見える形で相手に伝えるところからだと思います。
貯蓄する
定期預金や個人向け国債など安全資産をベースとして、余裕資金をリスク資産で運用しましょう。
安全資産とリスク資産のバランスをどう取るかは、重要ポイントなのですが、リスク耐性というのは感情的な面が大きいので人それぞれ。これだ!という正解がある訳ではないですね。
生活に必要な金額を差し引いて、残りは全てリスク資産へ投資できれば「効率」は良いと思いますが、株式相場は山あり谷あり。当然リスク(振れ幅)が大きくなります。
どんな株式相場でも安心して寝られるように、我が家では金融資産の50%は安全資産で持つ ようにしています。
投資する
株式の期待リターン(期待収益率)は5~6%と言われるなかで、リスク(振れ幅)も大きいので、投資”だけ”で資産を大きく増やそうとするのは失敗すると取り返しがつかないし、私には困難だと思っています。
先程の公式にも関係しますが、投資は期待収益率程度の運用益が得られれば御の字で、あとは元本をいかに増やすかの方が重要かな。
一発逆転を狙った投資を目指しているのではないので、個別株等による集中投資ではなく、インデックスファンドの積立投資という手法で、投資には手間をかけずに他にリソースを割り振りたい。
時間を味方につける
2018年から つみたてNISA が始まりました。
非課税となる限度額は年40万円までですが、期間が20年間となり資産形成には非常に有力な仕組みです。
例えば、月10万円の積み立てを20年間継続し、期待リターン3%、リスク10%での運用を考えると、期待値は3,268万円。実際にはバラツキがあるので期待リターンの通りに増えはしませんが、最頻値は2,900万円。
もしこの運用を20代から40年間続けることができれば期待値は9,200万円 (最頻値7,100万円) になるので、いかに継続する事、時間を味方につけることが重要か。
期待リターン:3.00% リスク:10.00%
元本:0万円 総投資額:10万円 期間:20年
(期待値:3268.5 標準偏差:898.1 中央値:3151.7 最頻値:2930.5)
この記事の感想を下のコメント欄でお寄せください