これまでバランスファンドのコスト競争の進行は遅かったのですが、三菱UFJ国際投信より信託報酬0.209% 0.21% 0.22%(税抜)(2018年2月27日2017年11月10日より引き下げ)のeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)の設定がアナウンスされました(5月9日設定)。
手間をかけない放ったらかし投資を理想としながら、バランスファンドはコストが高いからと敬遠してきた方も、このレベルの信託報酬で、既存ファンドそのままにコストを下げた商品とくれば選択肢に入ってくるのではないでしょうか。
ファンドの内容は日本を含む世界各国の株式、債券、REITの8資産に均等分散するタイプで、既存の「eMAXISバランス (8資産均等型)」と中身は同じ。
つまり、既存のeMAXISバランスと同じマザーファンドに投資するが、信託報酬を年率0.5%(税抜)から0.209% 0.21% 0.22%(税抜)に下げ、信託財産留保額も0.15%を設定なしに変更した商品。
追記(2018/7/16):運用成績については最初の運用報告書が公表されました。
eMAXIS Slimシリーズとは
eMAXIS Slimは今年の2月に三菱UFJ国際投信が設定した新たな低コストインデックスファンドシリーズで、常にクラス最低水準となるように他社の信託報酬引き下げに追従する事を明言しています。
「eMAXIS Slim」は、他社類似ファンドの運用コストに注意を払い、機動的に信託報酬を引き下げることによって、業界最低水準を目指し続けるインデックスファンドです。
その他の低コストバランスファンド
既存の低コストバランスファンドとしては、ダイワAMの「iFree8資産バランス」(信託報酬0.23%(税抜))が筆頭でしたが、昨年9月の設定の為、まだ決算の実績がありません。
eMAXIS Slimバランスは信託報酬率をここから更に下げてきました。
「<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」信託報酬0.34%(税抜)を除くと、その他の既存のインデックス型バランスファンドは軒並み0.5%以上の信託報酬を取っていますが、果たして運用成績にどの様に反映されるのか。
バランスファンドの設計には各社それぞれこだわりの特徴がありますが、eMAXIS Slimバランスが加わり、今後のシェア争いがどの様に変わるのか非常に楽しみです。
「eMAXIS」だけ販売して「eMAXIS Slim」を取り扱わない金融機関はクソ。
ところで、相互リンク先の菟道りんたろうさんが、「eMAXIS」だけ販売して「eMAXIS Slim」を取り扱わない金融機関はクソ。という名言をブログに書かれていました。私も完全に同意です。
eMAXIS Slimが登場した時に「既存のeMAXISのコストはそのままに、同じブランドのファンドを一部でこっそりと安く売るやり方は正直私は好きではない」と記事にしましたが、リテラシーの低い人を堂々とカモにする状況は頂けない。
eMAXISのみを取り扱うのか、eMAXIS Slimも取り扱うのか、金融機関にとっては試金石となりそうです。
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