5月の投信概況によると、株式投信に占めるインデックスファンドの比率(純資産残高ベース)が初めて30%に到達したとの事。
13日に発表された投資信託協会の統計によると、単位型を含む株式投信の16年5月の資金流出入(設定から解約・償還を差し引いた増減)は6325億円の流入超過と、2カ月ぶりの純資金流入となった。なかでもETF(上場投資信託)を含むインデックスファンドへの純資金流入額が3738億円と、全体の約6割を占めた。
この結果、株式投信に占めるインデックスファンドの比率(純資産残高ベース)がデータが公表されている10年3月以降では初めて30%に到達した。
前月までどうだったのか知らないのですが、30%という数字に、お!?いつの間にそんなに増えた?すごい!と反応してしまいました。
ここ数年でインデックスファンド(ETF含む)への投資環境が良くなったことで、欧米並に残高比率が上がってきている様です。
それにより生じる課題もあるし、この先どうなるの?という点も気になるところ。
その辺りは、日本証券経済研究所の下記レポート(2016年1月)が分かりやすく参考になります。
参照発足から40年を迎えるインデックスファンド 窶狽サの軌跡と今後の展開窶鐀
米国のインデックスファンド事情
出典:日本証券経済研究所「発足から40年を迎えるインデックスファンド」
上図は米国における、株式投信全体に占める株式インデックスファンドとETFの合計残高割合をパッシブ化率として示しています。
米国でもインデックスファンドの比率が3割を超えたのは2014年の事なんですね。
インデックスファンドの比率が増えている理由としては、下記のような事が挙げられており、日本でも基本的に同じ事が言えるでしょう。
- 米国株全体(≒指数)への期待
- 新種インデックスファンド、ETFの充実
- 投資家のコスト意識の高まり
- アクティブ運用への疑問の提起
- 売買回転が低い為、課税繰り延べ
また、上記資料では今後もインデックスファンド比率の増加が見込まれていますが、2020年においても世界の投信残高の75%はアクティブ運用ファンドと予想されているとの事。
あまりインデックスファンドに偏る事もおかしな事になる(市場に求められる資本配分機能の低下等)ので、この辺りがいい所ではないかな。
インデックス投資の認知は高まっているのか?
それにしても、投信残高の3割というニュースは結構驚きでした。
確かに最近はインデックス投資ブログも相当増えており、おかげで自分で新商品などを調査しなくても情報が自然に集まってくるようになりました(10年前には考えられない発展)。
投資に興味を持っている人達の中で、インデックス投資(投信)の認知は確実に上がってきていると思います。
ただし、投資に興味のない大多数の一般人には、インデックス投資(投信)は相変わらず認知されていないでしょう。
2017年から個人型確定拠出年金に誰でも加入可能になりますし、マニアックな情報よりも、一般人へこういう投資方法もあると、インデックス投資の認知を広げるようなブログ記事を書くことが、当ブログが今後のミッションかなとも感じたニュースでした。
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