2015年8月の株価急落と円高の急進はチャイナショックとも言われていますが、結局その後戻している事もあり、後で思えば大して騒ぐ事でもなかったという風潮が強いように思います。
実際に過去の下落と比べてどうであったのか、モーニングスターさんのコラムでデータが上手くまとめられていましたので紹介します。
チャイナ・ショックは過去11番目の下落率
参照プロが決める資産配分でも上昇から急落までをうまく乗り切ったのは2割程度
2015年8月のファンドの月間騰落率をモーニングスターインデックスでみると、ほぼ全てのカテゴリーで下がっており、全ファンドの単純平均で5.73%の下落でした。
集計可能な2000年以降では過去11番目の下落率だったそうです。
※ 期間(2000年2月~2015年8月)
※ 全ファンド平均=モーニングスターオールインデックス(単純)
出所:モーニングスター作成(当ブログで一部改変)
1年に1回以上の頻度で5%程度の下落は起きている
8月の5.73%は、集計可能な2000年以降では過去11番目の下落率の高さとなった。
当該期間内に、全ファンドの月間の平均下落率が10%を超えたのは2008年の9月と10月しかなく、9%超の下落も同年1月のみ。月間で全ファンド平均が10%程度下落するのは、多くの資産の急落に円高が重なる百年に一度の危機下での異常事態といえ、2015年8月の6%に迫る下落率は月間の「値幅」としてはかなりの水準といえる。
一方で、その理由や背景は様々とはいえ、月間で5%以上下落した月は、集計可能な187ヵ月中18ヵ月もあった。つまり、単純計算では1年に1回以上の頻度で5%程度の下落は起きていることになり、価格が下落するたびに過剰に反応するのは適切とは言い難い。
2000年以降の月間下落率で見ると、2008年のリーマンショックが圧倒的で、確かにリーマンショックを経験した人にとっては本当に大した事では無いと感じたというのがよく判ります。
この程度の下落でうろたえるようだとリスクを取り過ぎ
一方、単純平均では5%以上の下落は年に1回は発生している計算になるので、今回の下落でうろたえるようだと明らかにリスクを取り過ぎだし、その程度のリスク許容度ではリスク資産に手を出してはいけないんじゃないかな(安全資産を貯める方が先)。あるいは、今の投資のやり方が自分に合っていないか、そもそも間違っているか。
リスク許容度はひとそれぞれ主観的なものなので、他人があなたの収入ならこれくらは大丈夫と言ったところで、本当に大丈夫とは限りません。こうやって大きな変動があった時は自分と家族のリスク許容度を見つめなおす良い機会です。
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