今年も確定申告の季節となってきました。
私はネット証券で海外ETFが特定口座に対応する前から「一般口座」で海外ETFを保有していたので、当時確定申告が非常に面倒くさかったです。
最近は特定口座が基本となりほとんど居ないのかもしれませんが、一般口座のまま株や投資信託を長期保有していないかご注意を。そしてもし一般口座の場合は、今すぐ売買記録の保管状況の確認をして下さい!(取引報告書がweb上で閲覧できるのは期限があります)
さて、海外ETFの確定申告を初めて行う方の為に、私が以前に提出した「譲渡所得等の金額の計算明細書」について後でpdfで紹介しておきます。一応、素人が作成したものなのですが、問題なく受理されて、その後お問い合わせもありませんでしたので、テンプレートの参考になるかと思います。
特定口座と一般口座の違い
証券会社や銀行で証券口座を作る際には下記の3種類の口座タイプが選べます。
- 特定口座(源泉徴収あり)
- 特定口座(源泉徴収なし)
- 一般口座
特定口座(源泉徴収あり)なら特に何もせず、確定申告も不要で納税が終わります。特定口座(源泉徴収なし)は年間取引報告書を金融機関が作成してくれるので、確定申告が必要な場合もそれほど手間ではありません。
問題は一般口座。全ての売買の記録を自分で集計して明細を作成する必要があります。
例えば楽天証券が海外ETFを含む海外株式の特定口座対応を始めたのは2014年末の事なので、一般口座で保有中の方はまだ居るんじゃないかな。
参考楽天証券|海外株式の特定口座サービス開始! ~確定申告がぐんとカンタンになります~
全ての売買について、取引報告書を集めて添付して、更に計算明細書を作成してと・・・
私が一般口座の海外ETFを全て売却整理した際は、最長でも6年間の保有で、記録も全て保管していましたが、これ、30年後とかにちゃんと対応できる自信はありません。バイ・アンド・ホールドの長期投資と心に決めていても、特定口座(今なら一般NISAも候補)への乗り換えは検討しても良いでしょう。
明細書作成のための必要書類を集める
海外ETFの確定申告を行う際に、計算明細を作るためには、1回毎の取引について「外国株式・上場投信等取引報告書」を集める事がまず必要(特定口座だと金融機関で「年間取引報告書」が作成されるのでこの点が楽になります) 。
「外国株式・上場投信等取引報告書」は、電子交付されたpdfをダウンロードして保管していれば良いのですが、例えばSBI証券の場合、web上での閲覧期限はたった5年間です。取引履歴の再発行の手続きはできるようですが、それでも最長で10年間まで。発行手数料も1書面毎につき1,000円(税抜)かかりますので、もし一般口座で海外ETFを保有されている方は今すぐに確認を。ファイルの保存も絶対に忘れずに。
参照取引残高や取引履歴に関する書類発行のご請求及び手数料について (SBI証券)
譲渡損益の明細の作成
株式の譲渡所得等の金額の計算明細書として私が作成・提出したものがこちらのpdf(クリックで拡大します)。
書類さえ集めることが出来れば、あとは銘柄ごとに譲渡損益(取得手数料も込みで)がわかるように記載していきます。これは取引報告に必要な数字が掲載されていますので、時間をかければなんとかなるでしょう。
一点、注意しなければいけないのが、為替差損益の計算。ドルで受け取った売却代金をすぐに円転せずに、円安時に円転すると為替差益に課税される可能性があります。
一般口座の確定申告は、このように取引報告書など書類をきちんと管理する事が最も重要なポイントです。今はネット証券各社が海外株式や海外ETFを特定口座対応にしましたので作業が楽になりました。
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いつも楽しく読ませて頂いております。
まさに丁度今SBIでVTを購入しようと様々調べているところの私にはタイムリーな記事でした。
やはり私も、65才などになって資金を取り崩す際に、毎年
確定申告をしなければならないというのが非常に煩わしく、
また、VTでは分配金が支払われてしまうため、ほったらかすということができない点もネックとなり、今回はVTの購入を見送りました。
いつかSBIさんが特定口座に対応して頂いた際は購入したいと思いますが、楽天証券に乗り換えもただいま検討中です・・・。
>norkさん
ありがとうございます。
VTは確かに魅力的ですが、特定口座の件に加えて、為替取引であったり分配金の扱いであったりと完全にほったらかす事ができないのが・・・
これから海外ETFを買う方は、早めに特定口座対応済みの証券会社に移られるのが正解だと思います。
海外株式の一般口座での確定申告の方法が書いてある記事がググってもあまり見つからなかったので助かりました!ありがとうございます!