14回目の開催となりました「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2020」の結果発表と表彰式ですが、今年はオンライン(ZOOM)で開催されました。
視聴者は200名前後でしょうか。並行してツイッターでは #ファンドオブザイヤー のハッシュタグでコメントが寄せられました。
オンラインということで、若干物足りなさもありましたが、地方からも参加しやすいのが良かったです。運営委員の皆様お疲れさまでした。
公式サイト投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2020
「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」とは
「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year」とは、証券会社の宣伝やうたい文句にまどわされず、自分たちにとって本当によいと思える投資信託を投信ブロガーたちが投票で選び、それを広めることで「自分たちの手でよりよい投資環境を作っていこう!」というイベントです。
話題のファンドや、世間で売れているファンドとは少し傾向が異なると思います。あくまで、投資信託について、常に研究している投信ブロガーがこれは良いとオススメするファンドのランキング。
昨年の様子はこちら↓
投票資格は、投信ブロガーであり、ブログを開設していることのみ。今回の総投票数は190名、有効投票者数は185名でした。
公平な評価のために、企業からのスポンサードは無しに開催されているイベントですが、受賞ファンドへの記念品の用意など経費もかかるということで、今回初めて寄付つきチケットが販売されました。当ブログもシルバースポンサーとして、わずかですが応援の気持ちを示させて頂いております。
結果発表
第1位 eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)
昨年に続いて2年連続の第1位受賞はオールカントリーでした。また三菱UFJ国際投信としては3年連続のトップです。49名より159ポイントを獲得。
私もeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)を保有ファンドのメインとしていますが、やはり、これ1本で全世界の株式にまとめて投資ができる、長期投資のファイナルアンサーとして受け入れられているのだと思います。
ネット証券のつみたて銘柄ランキングでも常に上位にあり、純資産額も870億円を超えるなど、今の所は死角なしでしょうか。
第2位 <購入換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
2014年の初登場1位から3冠を達成した後、少し順位を下げて昨年は4位となっていましたが、今回第2位に帰り咲きました。25名より80ポイントを獲得。
ニッセイAM上原常務が「新たなファンドを作るのではなく誰一人取り残さない」とコメントされていますが、その運用姿勢に<購入換金手数料なし>シリーズは根強いファンが多いです。
また、今のインデックスファンドの低コスト化の流れを作った立役者でもあります。eMAXIS Slimの「他社が下げたらうちも最安まで下げるよ」というやり方ではなく、率先して信託報酬コストを下げていったのがこのファンドでした。eMAXIS Slimの良きライバル。
第3位 バンガード・トータル・ワールドストックETF(VT)
分類:米国ETF
経費率:0.08%
「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2009」にて初登場第1位、その後2012,2013と1位を獲得してきた個人投資家のリーサル・ウェポンとも言われている「VT」ですが、昨年の9位から3位に返り咲いています。15名より60ポイントを獲得。
全世界株式に投資信託を通じて手軽に投資できるようになった今、個人的には、海外ETFという投資ツールは管理が面倒な点も多く、(投信ブロガーなど)マニア向けかなぁと、一般人が手を出す必要は無いと思っていますが、それでも世界のバンガードのファンドというブランドと、0.08%という超低コストは魅力的だと思います。
第4位 セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
こちらも昨年の7位からランクアップで返り咲き。14名より40ポイントを獲得。
低コストバランスファンドのパイオニアであり、一過性の人気に流されない、安定感があります。コストの安さだけではなく、投資家教育にも力を入れている企業姿勢などもあり、当ファンドに投資している投資家の質も高いのでしょう。暴落時にも資金が逃げない印象があります。
第5位 ひふみ投信
セゾン・バンガードに続いてひふみ投信も昨年の14位から返り咲きです。14名より33ポイントを獲得。2008年の運用開始依頼、日本の成長企業に投資するという目利きの実力を示してきた直販投信です。
昨年は10位内が全てパッシブファンドでしたが、今年はアクティブファンドが再び5位に入って来ました。
また、ひふみ投信も投資教育を通じて投資家と良くコミュニケーションを図っているファンドという印象です。
第6位~第10位
6位 eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
7位 eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
8位 eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
9位 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
10位 農林中金<パートナーズ>長期厳選投資 おおぶね
昨年2位のeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)が9位に、また、昨年3位のeMAXIS Slim先進国株式インデックスが7位に大きく順位を下げる中で、うちの妻が積み立てているeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は昨年の5位から1ランクダウンに留まりました。
それにしても、eMAXIS Slimシリーズの存在感が凄いです。
農林中金のおおぶねは、昨年の12位からランクアップ。米国に上場している企業への長期厳選投資により投資信託財産の中長期的成長を目指す一風変わったアクティブファンドですが、このラインナップの中で非常に頑張っている印象です。
第11位~第20位
11位 楽天・全米株式インデックスファンド
12位 iFreeレバレッジ NASDAQ100
13位 MAXIS 全世界株式(オールカントリー)上場投信
14位 たわらノーロード先進国株式
15位 グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)
16位 結い2101
17位 グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型)
18位 eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)
18位 楽天・全世界株式インデックスファンド
20位 バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)
このあたりまで来ると、昨年も見たような顔ぶれになりますが、特に印象的なのは楽天バンガードシリーズには非常に厳しい結果でした。商品の中身が悪いわけでは無いのですが、バンガードのETF(VTIやVT)をただラップしただけというのでは、今の時代、魅力が薄いのかな。
来年は是非会場で(その後の懇親会も含め)やれることを祈念しています。
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