人の考えというのは、時間が経つに連れて当初の考えからブレて行きます。
特にお金が絡むと誰でも欲があるので、相場が良いとついリスクを取りすぎてしまったり、少しの下落に怖くなって売ってしまったりするものです。
簡単で良いので あらかじめ 平時に、投資方針(運用方針)や資産形成方針を明確にしておく事 はとても重要だと思います。
投資方針と言っても難しく考える考える必要はありません。
下記はFPのカン・チュンドさんが「投資のやり方メモ」として示されていた内容ですが、最低限必要なポイントは以下の3点。
- 投資の「時間軸」
- 投資に回すお金の「量」
- 投資で経験する「波の大きさ」
我が家の「投資方針」
投資方針は、投資方針書として紙に書いたりブログなどで、目に見える形で宣言しておきましょう。
まずは、本当に基本的な内容から簡単にで構いません(あとで、アセットアロケーションの設定やリバランスの方法など詳細を書き足して行くと良いでしょう)。
投資の「時間軸」
どういう時間軸で投資を行うのか。私の場合は老後に向けた資産形成を目的と考えていますので、60歳以降は取り崩しながらとなりますが一生継続します。
投資に回すお金の「量」
共働きを続ける限り、一人分の収入で生活できるようにします(貯蓄率50%を目指す)。
投資で経験する「波の大きさ」
金融資産のうちおよそ半分を株式に、残り半分を現預金・個人向け国債に割り振り、リスク資産:無リスク資産比率が50:50を目指します。
リーマンショックの時の様に株式が50%に減る事は今後もあり得るので、金融資産としてマイナス25%になる可能性があります。
我が家の「資産形成の為のマニフェスト」
さて、私の場合は、上記の投資の「投資方針」よりももう少し範囲を広げた「資産形成の方針」を決めています。
我が家の資産形成の軸となるブレない基本方針。
「資産形成の為のマニフェスト」として3項目をここに宣言しておきます。
- 家計の見える化を行う (年1回年末に決算報告を行う)
- 生活防衛資金 (2年分) を確保し、決して手を付けない
- 60歳まで積み立て投資を行う
家計の見える化を行う (年1回年末に決算報告を行う)
資産形成の方程式=(収入-支出)+(資産×運用利回り)
資産形成の方法としては、
1.収入を増やす
2.支出を減らす
3.運用利回りを上げる
の3つのどれかを行う必要がありますが、家計についてそれぞれの項目がどうなっているのか把握しないことには、どこからどう手を入れたら効果的なのかも判りません。
我が家は夫婦共働きですが、結婚当初から家の財布は一つとして私が管理し、年末 (又は年始) に家計の決算報告を行う事としています。
支出をするにしても削減するにしても 夫婦で意識を合わせる 為に、家計を見える化する事は大切だと思います。
生活防衛資金 (2年分) を確保し、決して手を付けない
生活防衛資金として決して手を付けないお金を 2年分 を確保するというのは、リーマン・ショック後に事業所閉鎖によりリストラにあった私の体験から決めたものです。
失業給付もあるし生活防衛資金は必要ない (むしろお金の置き場所として生活防衛資金は非効率) という考えもありますが、実際に職を失うというプレッシャーは相当なものでした。
まとまった現金があるという安心感のおかげで、8ヶ月もかかりましたが納得の行く転職活動が出来たと思います。
生活防衛資金は、リストラに限らず、家族のピンチを物理的・精神的に支える 最後の砦 であり、イザというときまでは決して手を付けないものとして、口座を分けて流動性の高い定期預金で確保しています。
60歳まで積み立て投資を行う
私の場合、早期リタイアに憧れはあるものの、今の所は少なくとも60歳までは、何かしら収入を得られる仕事を続けるライフプランを考えています。
例として収入から 月10万円 の積み立てを20年間継続し、期待リターン3%、リスク10%での運用を考えると、最頻値は2,900万円。これまで貯めた元本も合わせれば老後の備えとしてそれなりの額になります。
私の方針は運用利回りはそこそこに (より高いリターンを望めば、当然下振れの可能性も増える)、積み立て額(元本)を増やす事に注力したいと思います。
それにしても、この運用を20代から40年間続ければ期待値は9,200万円 (最頻値7,100万円) になるので、時間を味方につける事・継続する事がいかに大切か。
期待リターン:3.00% リスク:10.00%
元本:0万円 総投資額:10万円 期間:20年
(期待値:3268.5 標準偏差:898.1 中央値:3151.7 最頻値:2930.5)
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